花屋では一年中目にするバラですが、3〜4月は桜、4〜5月はツツジ、のように四季の自然なサイクルによれば、5〜6月に最も美しく咲き誇るハイシーズンを迎えます。
バラのハイシーズンは5月から6月
バラの品種によっては夏や秋にぽつぽつと咲く「返り咲き」、枝先の剪定でつぼみをつけるタイミングをコントロールできる「四季咲き」があります。
しかし中国原産の一部の原種を除く「すべての原種バラ」と「ほとんどのオールド・ローズ」は、一定の時期集中的に咲く「一季咲き」です。つまりバラという植物はもともとこの季節に咲くのが本来の姿なのでしょう。
ただ緯度の高いヨーロッパでは、夏に咲く花として広く親しまれているそうです。
ちなみにバラは色によって花言葉が異なるものの、共通しているワードが「愛」。ギリシャ神話では、愛と美を司る女神・アフロディーテと一緒に生まれた花とされていて、世界中でバラは愛の花という共通認識があります。
来たるバラの最盛期、愛のビッグイベントであるプロポーズや結婚式にも積極的に取り入れてみませんか。
日本人は最も美しい時期をスルーしがち?
カレンダーと重ねると、5月といえば春のブライダルシーズンのラスト月、6月はジューンブライド。実際この時期は1年のなかで、人気ランキング何位にあたるのでしょうか。
「ゼクシィ 結婚トレンド調査2016調べ」による「挙式を実施した月(全国推計値)」を参考にすると、1位10月、2位11月と秋が安定の人気で、両月合わせると全体の1/4強を占めています。
そして3位は5月、6月はなんと7位でした。ジューンブライドへの憧れはあるものの、やはり梅雨の天候を心配するカップルが多いのでしょう。
それでも「5月の大型連休なら親族が集いやすい」「6月はウェディング業界的にオフシーズンでリーズナブルな目玉プランが出る」そして「梅雨でも晴れる日はある!」とポジティブなカップルもいます。
ジューンブライドらしい演出として披露宴の入場に相合い傘、新婦のブーケを大ぶりな紫陽花にするのも素敵ですが、一年中あるものと思われているせいか「バラが最も美しい時期」は意外に関心が薄いもの。
これにちなんだパフォーマンスには発見や驚きがあり、そのうえ華々しい思い出になることは確実です。
また、プロポーズをこの時期に成功させれば秋のブライダルまで約半年。余裕の準備期間とは言えませんが、半年以内の会場の空き日を紹介してくれるサイトや、期日が迫っているゆえ特別プライスの会場もあるので、
「プロポーズはバラの季節、結婚式は人気の秋」
を叶えられる可能性は充分あります。
こと男性は、プロポーズや結婚を考えていても、踏ん切りをつけられないことがあります。一緒にいてふと「あ、結婚したいな」と感じるのと同じように、「バラがキレイだな。彼女に贈ろうかな」の流れでプロポーズしてみるのもひとつのキッカケです。
結婚へと背中を押されるのは、勢いや弾みばかりではありません。何気ない日常において突然のプロポーズは充分サプライズに値し、地に足ついた自然なアプローチは女性に安心感を与えます。
桜の時期に花見を楽しむように、愛の女神の分身であるバラが満ちる時期に「愛のイベント」を計画実行してはいかがでしょう。
バラの色には意味がある
真っ先に思い浮かぶのが赤ですが、視界にパッと入るポップな赤から熟したワインのような赤まで、実際にはカラーバリエーションが幅広く、赤色系統という呼び方で「深紅・緋色・紅色・黒赤・朱色」などをひとくくりにしています。
バラは何千年もかけて品種改良を繰り返されていて、職人の夢や憧れの数だけ色やカタチがあると言っても過言ではありません。
バラの花自体には「あなたを愛しています」というメッセージがありますが、色によって少しずつ花言葉のニュアンスが異なるところも人気のひとつ。ただ好きな色だから、見た目が気に入ったから、だけでは渡せない色もあるのでぜひ参考にしてください。
- 赤いバラ/愛情・情熱・貞節・模範
- ピンクのバラ/上品・しとやか・感銘
- 白いバラ/尊敬・私はあなたにふさわしい
- オレンジのバラ/無邪気・爽やか
- 青いバラ/神の祝福・奇跡・夢かなう
- 紫のバラ/誇り・気品
- 黄色のバラ/嫉妬・不貞
黄色の花言葉だけプロポーズや結婚式に不向きに見えますが、相手が好きな色だった場合はカスタード色に近いバラを選んで意味をぼかしたり、他の色とミックスして解釈をアレンジしてみるのもアイデアです。
たとえば、白+黄色で「嫉妬するほど尊敬している」、青+黄色で「あなたを惑わすものなど、神の祝福が浄化してくれる」など、マニュアル一辺倒でなく花言葉に機転を利かせるそのセンスに、お相手の女性は感激してくれるかもしれません。
バラの本数にも意味がある
「プロポーズの花束はやはりバラ100本なのか?」と男性からの問い合わせが実際にあるそうです。その花屋の場合、月に1、2件のペースで100本の注文が入るので「男性の間では100本神話がある」手応えだとか。
アレンジメントの仕方にもよりますが、女性店員の感想を引用すると「丸太を抱きかかえる感覚」「ずっしりくる」サイズになるそうで、計画している男性は参考にしてください。
100本神話はあるものの、結論からするとば必ずしも「100本必要ではない」のです。ただバラには、贈る本数ごとにメッセージがあるのは事実。
1本から108本まで富んでいて、中には愛する人にそぐわないメッセージを持つ本数もあるため、プロポーズや結婚式のブーケに使える数だけ抜粋しました。伝えたい想いプラス「現実的に予算もふまえながら」納得の花束をつくってください。
- 1本/一目惚れ・あなたは運命の人
- 2本/お互いの愛情・この世界は二人だけ
- 3本/I LOVE YOU ・(思っていることを)告白
- 4本/生涯愛し続ける・死ぬまで気持ちは変わらない
- 5本/出逢えてよかった
- 6本/あなたに夢中・あなたを称賛する
- 7本/ひそかな愛
- 8本/思いやりや励ましに感謝
- 9本/いつも一緒に
- 10本/あなたは完璧
- 11本/わたしの宝物・最愛
- 12本(ダーズンローズ)/わたしの奥さんになってください
- 40本/真実の愛
- 50本/恒久
- 99本/永遠の愛・ずっと好きだった
- 100本/100%の愛
- 108本/結婚してください
上記のうちポピュラーなのが12本。
ダーズンローズとも呼ばれ
- 愛情
- 情熱
- 感謝
- 希望
- 幸福
- 永遠
- 尊敬
- 努力
- 栄光
- 誠実
- 信頼
- 真実
という12の想いが込められています。バラそのものに存在感があるので1本でも充分に素敵ですが、一生に一度とあらば、初見でわっと驚かせたいのが男心。
見た目を最優先するなら「40本以上」がひとつの目安です。ビジュアルインパクトが格段に増す、と花屋からのアドバイスです。
絶対喜ばれるSNS映え
近頃、プロポーズ=エンゲージリング(婚約指輪)とは限らないようです。高価な買い物なのに「彼女の趣味に合わなかった」「一緒に選びたかった」という先輩カップルの声が影響あるようで、「花束を手にプロポーズ」のスタイルが主流になりそうな動きがみられます。
しかし男性の中には「花束を持ち歩くのは恥ずかしい」の声があり、女性の間では「枯れることが悲しい」というもっともなご意見も。そこで、バラのハイシーズンにうってつけの「バラ園でプロポーズ」をご提案します。
英国調ガーデンを模した施設から、梅雨時も心配のないホールのようなガラス張りの温室まで。バラの一生で最高に美しい時期ですから、
- 瑞々しさ
- オーラ
- 光沢
- 艶
- ハリ
どれをとってもベストコンディション。バラのアーチやフェンスの前でプロポーズしたら、それらを背景に記念の1枚も押さえましょう。
フォトジェニック向きで好都合なのは、挙式や披露宴でも共通します。花嫁のブーケはもちろん、メインテーブル、ゲストテーブル、ウェディングケーキ台など思った以上に花を要する場ですから、季節外れの花をオーダーすると2〜5倍も跳ね上がることに。
バラが旬の5月6月に結婚式を控えたカップルは、こうした好条件を最大限に活かしたいものです。
もし屋外が雨でも、会場の中はカラフルに咲くフレッシュなバラに満ちた別世界が広がり、ゲストをわくわく気分に盛り上げます。どこもかしこも「SNSにアップしたくなる絶景」です。
引き出物以上に、ゲストが「お持ち帰りしたい」と喜んでくれそうで、おもてなしとしても大成功となるでしょう。
最後に
桜の季節は誰もが記憶しているのに、バラのハイシーズンを見逃すのはもったいないことです。特にプロポーズを考えている男性や、結婚を控えているカップルには、1年のうちたった2ヶ月のチャンスを存分に活用して欲しいものです。
そして余談ですが、6月の第3日曜日は父の日。母の日のカーネーションに対し、父の日はなんとバラなのです。
日本では「黄色」が父の日にふさわしいとされていて、愛の告白には不向きな花言葉をもつ色が、父の日では「身を守る」というメッセージに。花言葉はやはりマニュアルにとらわれすぎず、真心やセンスでオリジナリティを出したいものです。
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